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JANJANたらこ焼そば

エースコックがカップ焼そば界に、ソース練り込み麺と縦型カップをひっさげて殴り込みをかけた2010年春から1年以上経った現在、常備店も地道に増え、コアなファンも獲得し、エースコックの努力は報われたとも言える。しかし、スーパーはともかくコンビニの棚獲得は、やはりUFO・一平ちゃんという強敵ブランドのこまめなモデルチェンジに押されて、常備にまで至らない店が多いのではなかろうか。もちろんキャンペーン、モデルチェンジによるエースコックの営業努力は店頭でも充分感じることができる。

さてJANJAN発売1周年を記念して市場に投入されたのは、シリーズ2つめの商品、JANJANたらこ焼きそば、である。商品名には「たらこ」があり、パッケージにも JANJANたらこ味、たらマヨ味ふりかけ付、などと「たらこ」の文字が躍りまくるのであるが、この商品の本質はたらこではない、とここで指摘しておきたい。

JANJANの本質とは、縦型カップと、それを実現するためのソース練り込み麺であった。この本質は今回のたらこにも引き継がれている。しかし異なるのは、ソースではなく醤油という点である。パッケージの麺の絵のまわりに書かれている、「醤油練り込み麺」がこの商品の一番の本質なのである。なお、麺の太さはニュースリリースにあるように、22番である。同時にマイナーチェンジしたJANJANソース焼きそばは18番の麺なので、それよりも細い(数字が大きいほど細い)。この麺の細さは醤油味に良く合っている。

麺以外の附属物は調味たれとたらマヨふりかけの2種。調味たれをかける前の麺には、たしかに薄い醤油味というか塩味が感じられた。調味たれは、中華料理で良く使われるような醤油と油を混ぜたようなものであり、麺にかけても色は薄い。たらマヨふりかけは細かいパウダー状で、確かにたらことマヨネーズの味がする。やはり、この商品は醤油焼きそばなのである。

単純にソース焼きそばのラインナップを増やして「JANJANしょうゆ焼きそば」にするには開発陣のプライドが許さなかったのか、さらにひと味加えなければ市場が許さないと判断したのかはわからないが、確かにしょうゆ焼きそばだけではインパクトが少ないかもしれない。UFOも一平ちゃんもソース味であり、消費者の頭にはインスタント焼きそば=ソース味、とすり込まれているからだ。しかし、たらこが強調されている割にはたらこのインパクトが少ないのも事実である。マヨネーズに至っては、一平ちゃんのような、うにょうにょとマヨネーズをかける図が頭にあるだけに、たらこと混じったパウダーでは物足りなく感じる。JANJANは大量の麺にがっつりマヨネーズをかける方向の商品ではないし、購入者もそれを求めていないにもかかわらず、である。刷り込みとはなんと恐ろしいことであろうか。

JANJANには、そのような完成されたカップ焼きそばとは違う路線をこれからも追求して欲しいものである。


標準栄養成分表
一食104g当たりエネルギー443kcal、蛋白質9.3g、脂質16.2g、炭水化物64.9g、ナトリウム1.5g、ビタミンB1 0.34mg、ビタミンB2 0.33mg、カルシウム 219mg
(食塩相当量 3.8g)

http://www.acecook.co.jp/news/pdf/... ニュースリリース(2011/1/12付)
http://www.acecook.co.jp/products/... JANJANたらこ焼きそば商品情報
価格
170円(希望小売価格、税抜)
メーカー
エースコック
年(代)
2011年2月発売開始