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千両花嫁―とびきり屋見立帖

時は幕末、場所は京。様々な思惑を抱えた侍達が出入りする、激動の前夜。

名代の茶道具商からふね屋善右衛門に拾われて育てられ、丁稚から二番番頭まで取り立てられた真之介は、善右衛門の娘、ゆずと恋仲になる。真之介は努力して自分の店を三条通りに持ち、善右衛門の反対を振り切って、夫婦になる。二人の店の名前は、「とびきり屋」。

新撰組をはじめ、幕末の歴史上の人物が多く登場しつつも、話の本質は、「目利き」と「見立て」を通じて二人が成長していく姿である。

時代小説ではあるが、幕末に舞台設定と登場人物を借りた物語であって、人間の本質な物語はいつの時代でも変わらないのだと思う。


(本文[平蜘蛛の釜]より)
 茶道具の目利きはじぶんが一枚上手でも、ゆずは、真之介が、ものごとの本質をちゃんと見抜く眼力のある男だと信じている。その点では、なんの疑いももっていない。
 真之介には、ゆずがとても頼もしい嫁に見えた。
 そんな嫁に負けないだけのしっかりした夫にならなければならないと、真之介はこころの中で強く決めた。


商品名
千両花嫁―とびきり屋見立帖
価格
¥1,700
著者
山本 兼一
出版社
文藝春秋
発売日
2008-05
URL
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163270507/kanshin-1-22/ref=nosim