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阪神なんば線

 首都圏では次々と新しい鉄道路線ができていますが、ビッグプロジェクトの少ない関西でもここ数年は京阪中之島線など新しい路線が開業しています。この3月20日には、いよいよ阪神電車なんば線が開業します。

歴史
 神戸から梅田に向かう阪神電車は、途中で分岐してミナミの難波へも伸びる計画を持っていて、実際に尼崎からJR環状線西九条駅までは西大阪線として1964年に開業済みでした。しかしそこからのたった3.4kmが、地元の反対運動や建設費の高騰などから37年間も棚晒しになっていました。45年の時を経て、ようやく西九条ー難波間が完成し、阪神電車近鉄電車がつながります。

インパク
 これまでは、神戸の人は、大阪へ出るときは梅田へ、お買い物もキタが中心、奈良の人は近鉄線では上六・難波からミナミや乗り換えてキタへ、しかし神戸へはさらに乗換えになるので時間もかかるし面倒だしお金もかかる、というわけで、神戸ー奈良間のお出かけは結構面倒なことでした。よっぽど明確な目的があって、しかも非常に強い動機がある、ということでも無ければお出かけする気にはなりません。それが! なんば線開業後は、近鉄奈良大阪難波ー尼崎ー三宮が、快速急行で乗り換え無しに一直線です。
もっと気軽に神戸へ奈良へ、夢のようなことが現実になります。


 西大阪線として開業済みの尼崎ー西九条間もなんば線に改称されます。
 九条 地下鉄中央線乗換え駅。高架の西九条駅から安治川を橋で渡った後、一気に地下の九条駅までもぐります。シェルターで覆われた高架線路が近代的な雰囲気です。
 ドーム前駅 地下鉄長堀鶴見緑地線乗換え駅。ご存じ大阪ドームの玄関駅です。阪神×近鉄日本シリーズなんば線」シリーズは夢と消えましたが、ぜひ阪神×オリックスで...。
 桜川駅 地下鉄千日前線・南海汐見橋線乗換え駅。南海の駅は、大阪市内の私鉄始発駅とはとても思えないほどした駅です。昭和30年代の観光案内図は必見。なんば線開業でこの雰囲気が変わってしまったらちょっと寂しいですが。ちなみに千日前線は、大阪市阪神近鉄との対立の結果できたライバルのような関係で、この後鶴橋まで併走します。
 大阪難波駅 近鉄の駅で、阪神なんば線開業にあわせて近鉄難波駅から改称。阪神なんば線が出来る前は、到着した近鉄電車が折り返すための引上線があったのですが、それは阪神電車の免許を借りて敷設したという噂があります。

ちょっとした心配
 阪神電車近鉄電車、一両の長さも扉の数も違います。阪神電車は19mで扉3カ所、近鉄電車は21mで扉4カ所。そこで、駅のホームには、それぞれの会社用の扉位置がペイントされ、次の列車は○印の1-6でお待ち下さい、とか表示されるわけです。阪神近鉄かと何両編成かを気にしなければなりません。またラッシュ時では阪神電車快速急行10両は近鉄電車の10両よりも1両分短くなってしまいます。これは少子化と不況で電車が混まないので問題ではないのかも。
 あ、それから、寝過ごすと大変です。気がつけば三宮〜とか近鉄奈良〜とか。終電近いとどうしよう。また、奈良側からの電車が全てなんば線に乗り入れるのではないのですが、難波から快速急行に確実に座れるという保証もなくなりました。
 こういうことって、JR西日本でもあることですし、首都圏の皆さんにとっては当たり前のことなんでしょうね。

これからお出かけしたくなる季節になってきます。あなたの目の前の電車は、いつもは行かないとこから来て、いつもは行かないところへ帰って行きます。ぜひ皆さん、神戸へ奈良へ、お気軽にお越しを。



阪神電車なんば線のページ
近鉄電車の阪神なんば線のページー「近鉄・阪神直通運転」
西大阪高速鉄道ー実際の建設主体で線路を保有する会社のページ

年(代)
2009年開業
地域
神戸ー尼崎ー難波ー奈良
団体名
阪神電車